2018.5.4 池袋セミナーのご報告
2018.5.4.恒例の池袋セミナーを開催しました。
午前中のカットイメージ・リーディング体験セミナーは、男性1名、女性2名、計3名の参加者でしたが、カットイメージ未経験の方はおられなかったので、いつもとは趣向を変えて、特別バージョンで実施しました。
ふだんの映像を使った体験に代わって実施した紙芝居『桃太郎』によるカットイメージ体験は、高校の授業向けですが、深層心理テストめいたおまけもついて、皆様に喜んでいただきました。
また、小説も、以前トークセッションで2時間かけて読みこんだ、奥深い作品『人ちがい』(古井由吉)を使いました。
参加された方の感想の一部です。
・『人ちがい』はじっくりと時間をかけて読んでも難しいと思われる作品で、この短い時間で読解するのがとても大変でした。毎回、自分では読まないような作品を取り上げてくださり、一つの小説の中に深い意味があることを学ばせていただいています。
・2回めの参加でしたが、より深く小説を読む楽しさを教えられました。今まで読んだことのない教材だけに、難しくもありましたが、いろいろと考えさせられました。参加者の方の読みの深さに驚くとともに、よい刺激にもなりました。
午後のカットイメージ・トークセッションは、午前からの3名に女性1名の方が加わり4名で、川上弘美『森』を読み進めました。
カットイメージ作業も皆さん、手慣れたもので、すぐにイメージの世界に入り、それを互いに共有し、それぞれのイメージの違いも楽しみながら、読みを深めていきました。
参加された方の感想です。
〈作品について〉
・故郷の森で繰り広げられた50歳を過ぎた幼なじみの恋の話の展開は、共感できる部分が多かった。幼いころにかえれる、こんな場所があったらいいな。
・「森」は何を表現しているのだろう。「私」と祐一はどうなるのだろうと、ドキドキしながら読み進めました。うっそうと茂った樹下に座る二人がイメージできました。
・「自分にとっての森は何だろうな」とあとでじっくり考えてみたいと思います。また、自分にとっての朋子は誰だろう。多くの知人がいても、純粋な気持ちで話ができるのは幼なじみだけなのかと思う。
〈トークセッション全体について〉
・他の方の意見や読み取り方、先生のお話をお聴きしつつ読んでいくと、自分一人で読むときとは違う読み取りができ、毎回違う発見があります。
・参加者の方の鋭い読みに圧倒されました。エジソン先生の司会、運び方がお上手なので、楽しく話に参加することができました。毎回、いろいろな小説に出会え、またさまざまな読み取り方に気づき、勉強になります。
・毎回、さまざまな作品を読め、また他の方の読みを聞ける貴重な時間だと思います。今回はとくに、「50」という年齢に対してそれぞれが別の読みをしていたところがおもしろく、奥深いところだと思います。