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構成的グループエンカウンター宿泊体験

  • 執筆者の写真: 教育エジソン
    教育エジソン
  • 2012年11月1日
  • 読了時間: 3分

 ボランティアの前年に参加した構成的グループエンカウンター(SGE)の2泊3日ワークショップは、人工的な人間関係の場だが、やはり貴重な体験だった。

 SGEを学校で実施する場合は、一つひとつのワークを単発でしかできない。せいぜい毎週のホームルームなどを使って継続的に実施する程度である。しかし、この宿泊体験では、計画された一連のワーク(エクササイズ)に3日間集中して取り組み、互いの交流を深めて、一人ひとりにより深い気づきをもたらす。

 浦和市のホテルに集まったのは20数名で、教員が多いが、会社員や主婦などもいる。しかし、実際にはそれらを表に出すことは少ない。最初、自分に新しい名前(ペンネーム)をつけ、それを名札に書いて首から提げ、期間中はずっとその名前で呼び合う。私は、自分は発明家である、というアイデンティティがあって、「エジソン」と決めた。

 3日間は、非常の場合を除いて外部との連絡を避け、非日常の世界に集中する。その中で起こったことには守秘義務がある。ここでは差支えない範囲で紹介しよう。

 グループの中でペアの相手を紹介し合う他己紹介から始まり、個人、ペア、グループ、全体で行うさまざまなワークがある。その節目に、椅子を三重円に並べてふり返りの感想を述べ合う「シェアリング」がある。それが貴重な時間である。自発的に感じたことを話し、メンバーへの感謝を伝えたり、逆に気持ちのすれ違いなども正直に語る。ときには強い感情が吐露されたり、主宰者側のリーダーとカウンセリング的な対話に入ることもある。発言するメンバーも黙っているメンバーも、場を共有して、仲間の変化を目の当たりにし、それぞれに自分と向き合っていく。

 ことばを使わずにグループで協力して1枚の模造紙画を完成させるという「共同描画」のワークでは、事後のシェアリングで、「勝手に進める人がいて、書きたい気持ちを無視され、仲間外れにされた気分だった」と声の上がるグループもあった。しかし、私たちの班では、各自の手元から好きな絵を描いて行き、中央で合体させていこうという構想をジェスチュアで示してくれる人がいて、共同の作品作りが気持ちよく進んだ。個人を大切にしつつ、全体の方向性を示すというリーダーシップの在り方に、私自身、気づきがあった。

 「紙つぶてのワーク」では、「アイアムアイ(私は私)」と声に出して、丸めた新聞紙の玉を投げ、相手はそれを厚紙で受ける。遊びのようだが、相方の女性と互いに真剣に取り組んだら、不思議な解放感があり、連帯感も生まれた。真剣に自己主張し、真剣に受け止め合えば、心は通じるとわかった。

 最後に「別れの花束」のワークで寄せ書きをして別れたメンバーたちとの3日間は、鮮明で懐かしい記憶の中に生きている。

2012年11月


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